この報告は「SHRF女性部」とSWANの共同調査である。「シャン人権基金」月間のニュースレターを発行し、1997年来シャン州においてビルマ軍が行ってきた強かんをはじめとした人権侵害について報道してきた。1999年にその年ビルマ軍によって行われた強かん事件を列挙したビルマ語の冊子を製作した。SWANの会員はまたこの数年間国際的なフォーラムでシャン州の女性に対する暴力の状況がどのようなものであるかを明るみに出す数々の発表を行ってきた。しかし少数民族居住地域におけるビルマ軍の組織的な性的虐待の広がりに国際社会が注目するためにはより詳細にわたるわかりやすい報告書を製作する必要があることは明らかだった。
政治的変遷に向けての進歩が見受けられるということで軍政に対する国際社会の圧力が緩和しつつあるという最近の指摘がある中で、ビルマの内乱が続いていることが少数民族、特に女性に与えている影響を明るみに出す必要はますます火急のものとなっている。国境地域の大半において外部のもののアクセスが制限され続け、情報の自由がないため、軍政はビルマの少数民族人口への抑圧を組織的に行い続けていることを完全に隠すことが可能であった。このような虐待の大規模な続行を隠すことによって、
軍政は内乱を終わらせて国の将来像に関する対話に少数民族グループを関わらせる緊急の必要性を国際社会にとって見えにくくしている。
ビルマ軍によって行われた性暴力の度合いを明るみに出し、そのような犯罪を行った者を罰する方の支配を回復する必要以外にもまた報告書はジェンダーバイアスがはびこっているため地域社会に非難されることをはじめとした強かんのサバイバーが直面する諸問題を調査しようとしている。
SHRFとSWANはこの報告書のための情報を2001年1月から2002年3月の間に集めた。この間タイ―ビルマ国境の28人の女性がこの報告書のためだけに、SHRFもしくはSWANネットワークによって或いはLahu女性組織によってインタビューされた。これらインタビューは報告書の付録に完全な形で収録されている。さらに145件については月間のSHRFニュ―スレターから転載された。これらのケースは詳細にはわたらずサバイバーに対する影響には焦点を当てていない。全173件からの情報は報告書の付録の表にまとめられている。
記載されている事件の大半は1996年から2002年の間に起きたものだが、直接インタビューした被害女性から知らされた5件の以前の事件も含まれている。
シャン州の強かん事件に関する現在の情報についてはSHRFの月間ニュースレター(www.shanland.org)を参照してください。
SHRFとSWANはこの報告書のための情報収集及び編集に時間を割いて下さったボランティアの方々に感謝申し上げます。この報告書の製作を支援してくださったノルウエー人権基金にも厚く御礼申し上げます。