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アフガニスタン:政府が女性シェルターの管理強化を検討

2011/02/16

 アフガニスタン政府が、女性シェルターの管理を強化し、利用を制限する法改正案を検討していることに対し、関係者の間に不安が広がっています。
 アフガニスタンでは近年、外国政府や国際NGOの支援によって、DVや強制結婚、名誉殺人などの暴力を逃れてきた女性たちを受け入れるシェルターがあいついで開設されました。しかしこれらの施設に対し、「女性たちを家出するようそそのかしている」「売春施設になっている」などと攻撃するバックラッシュも高まっています。
 政府が検討している改正案は、NGOが運営してきた施設を政府の管理下におき、8名の委員からなる政府委員会が、一人ひとりの女性についてシェルターの利用が必要な状況かどうか証明を求め、認められない場合には拘置所に入れたり、家に送り返すという内容になっています。
 シェルターを運営しているNGOは、政府案がそのまま実施されれば、多くの女性たちが生命の危険にさらされることになると懸念しています。
 今回の改正案の背景には、タリバーンと和平交渉をすすめたいカルザイ政権が、保守派の要求を受け入れようとしている事情があると見られています。

【報道】Afghan Proposal Would Clamp Down on Women’s Shelters(NY Times)

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