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カナダ:トロント大学でフェミニスト殺害予告

2015/09/11

2015年9月、「トロント大学内のフェミニストたちを殺す」という匿名の殺害予告がオンラインに書き込まれた。

この予告を受けてトロント大学は、学生や職員に警戒するよう呼びかけ、キャンパス内の警察の人数を増やすなどして厳戒態勢をとっている。大学側は「オンラインに匿名の脅迫が書き込まれた」とし、それ以上の詳細については公表していない。

しかし、”CUPE3902″(トロント大学職員を代表する労働組合)は、「脅迫はとくに女性とフェミニストたちに向けられたものだった」と公表した。さらに「特に社会学と女性学に関わっている者を狙う」と言及されていることも明らかにしている。

9月5日、”KillFeminists”(フェミニスト殺し)というユーザーネームで「来週、トロント大学のフェミニストたちが、セックスをレイプだと主張して人の人生を破滅させようとしたらギャングから銃を借りて一番近くの女性学の教室でこういうフェミニストたちを撃ち殺せ」とツイッターに書き込まれた。

また別のサイトのReddit(ソーシャルニュースサイト)には、「来週、一番近くの社会学か女性学の教室に行って、教員の頭に弾丸を撃ち込んで、すべてのフェミニストたちが死ぬまで撃ち続けろ」と書き込まれていた。

その後、書き込みは消去されている。

地元メディアは、この事件が大きく取り上げられ、大学側も厳戒態勢をとっているのは、1989年12月6日にカナダ・ケベック州のモントリオール理工科大学で起きた殺害事件と似ているからだと報じている。当時25歳だった犯人は「フェミニストたちが自分の人生を台無しにしている」と信じ、大学内で28人を銃撃、14人の女性を殺害したという事件だ。

9月10日、CUPE3902は「危険な職場を拒否する法律上の権利はある」として、職員は安全を感じられなければ職場へ行く必要はないとする声明を発表した。

【報道】
National Posts “Online posts about killing feminists prompt University of Toronto to increase campus security” September 10, 2015CBS NEWS “University of Toronto subject of online threats against women” September 10, 2015

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