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「結婚の希望を叶える環境整備に向けた企業・団体等の取組に関する検討会」の提言骨子(案)

2016/12/08

2016年6月2日に閣議決定された「ニッポン一億層活躍プラン」によって設置されている「結婚の希望を叶える環境整備に向けた企業・団体等の取 組に関する検討会」は、12月7日に第4回会議を開催した。この会議では検討会の提言骨子(案)が出されている。

「少子化対策」として「結婚の希望を叶える」ために設置された同検討会だが、そもそも企業や団体が、結婚をしていない人に結婚を勧めるなどという行為はセクシュアル・ハラスメントに当たる。また、検討会が「少子化対策」目的で結婚を奨励するならリプロダクティブ・ライツ(生殖に関する権利)に関わる重大な問題だ。

いま全国各地で若い女性たちを結婚させ子どもをたくさん産ませようとするプロジェクトが行われており、見逃せない動きだ。詳しくは斉藤正美さんの記事に書かれている。
【messy】国家プロジェクトと化した「婚活」 莫大な税金投入は誰のため?

また、インターネット署名サイトでは検討会の提言骨子(案)を受けて国の結婚奨励に対する抗議署名が始まっている。
『結婚しなよ』はセクハラです! 少子化対策のために国がセクハラをすすめるのはやめ てください(女性と人権全国ネットワーク)

自民党の憲法24条の改憲案や来年の通常国会で提出されようとしている「家庭教育支援法案」などにみられるように、家族や家庭のあり方について国の介入を進めようとする動きが目立っている。国家による結婚や家族に関するプロジェクトについて今後ますます注意が必要だ。

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