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アフガニスタン女性課題省副大臣講演会

2003/02/01

アジア女性資料センター・早稲田大学国際教育センター共催公開セミナー

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~アフガニスタン女性課題省副大臣タジワ―ル・カカールさんを迎えて

「今も続く自由への挑戦―アフガニスタン女性たちの現在」
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 復興支援会議が東京で行われてから1年。長い混乱を経て、アフガニスタンは各国からの協力のもとで復興への取り組みを始めています。アフガニスタンの女性たちは現在、平和構築活動にどのように関わっており、女性にとっての「平和」はどのように確保されつつあるのでしょうか。

 アフガニスタンの多くの女性活動家たちは、長年にわたって活発な運動を繰り広げてきました。アフガニスタンの女性課題省の副大臣を務めるタジワール・カカールさんもその一人です。カカールさんは、13歳で結婚し、 7人の子どもを育てながら、女性の教育の重要性を訴え、地道な活動を続けてきました。

 タリバン政権下で何度も命の危険にさらされながらも、唯一女性のための学校を経営することを認められるに至った彼女なりの「戦略」とはどういうものだったのか、現政権は女性たちのエンパワメントをどのように進めることになるのか、、「米軍」の爆撃の影響、平和構築への女性の貢献などについて、ご自身の経験を織り交ぜながら、語っていただきます。

 現在も政権内の原理主義派によるハラスメントを受けながら、ひるまず行動するカカールさんと、私たちにとって「平和」とは何か、女性の政治的エンパワメントとはどういうことなのか、日本の私たちも共有する問題への取り組みを考えていきます。

〔略歴〕タジワール・カカール/Tajwar KAKAR:アフガニスタン女性課題省副大臣。1949年生まれ。13歳で結婚。1979年のソ連侵攻に抗してムジャヒディンの司令官として戦い、共産党政権下では刑務所に収容される。80年代初頭には生命の危険に脅かされ、ペシャワールへ避難。現地難民キャンプで、村の有力者を説き伏せ、女子のための学校を作る。また、ヨーロッパで、ソ連侵攻下のアフガニスタンの人びとの窮状を訴えるなど精力的な活動を続けた。1988年、ペシャワールでも生命の危険を感じ、家族とともにオーストラリアへ移住。2000年、財政支援を受け、カブールで女児のための学校を設立しようと帰国。タリバン政権からも活動を認められたが、
女児を対象とした学校の設立は許されず、男児を対象とした学校を設立。同時に地域の人材育成のために、特に寡婦を対象にしたじゅうたん織りや他の収入向上活動を、さらに女性や子どもたちのための医療施設の普及活動を続け、ついには、タリバン政権も彼女が女児のための学校を運営することを認めるところとなった。
2002年、女性課題省副大臣に就任。6月のロヤジルガの会期中は女性の積極的な参加に向けて精力的に活動。現在の主な関心事項は、寡婦支援、女性の収入向上活動、女性の教育、女性の人権。

【コメンテーター】
中原道子:早稲田大学国際教育センター教授、アジア女性資料センター運営委員
丹羽雅代:アジア女性資料センター運営委員

◆日時:2003年2月1日(土) 13:30~16:00(開場13:15)
◆場所:早稲田大学国際会議場第3会議室(3階)
◆参加費:800円 (アジア女性資料センター会員は500円)

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